今回、ご紹介するのは作り手の情熱と想いを形にするプロジェクト「アニメノチカラ」第一弾、『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』です!
知っている人は少ないのかな?僕は結構好きなアニメです。
たぶん、アニメの制作現場って、予想以上にストレスたまってると思うんですよね。
出るタイトル樽タイトル原作付きばかり。
たまにゃぁ、「うちらのアニメ」を作りたかったんだと思います。
この『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は、それが見事に結実した名作1クールアニメで、話もよくまとまっているし、やりたいことも世界観もよくわかる、そして何より「アニメならではの面白さ」があるアニメなのです。
目次
スポンサーリンク
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の舞台は停戦中の辺境警備
舞台は、隣国との戦争が停戦になったばかりの辺境の街「セーズ」
主人公であるカナタは、なにげに絶対音感を持つ筋金入りの音楽好き。
この世界には、悠長に音楽の専門学校などあるわけではなく、音楽と名が付くものを学べるのは、進軍ラッパなど、数々の暗号、信号を吹くラッパ手のみで、カナタは音楽を習いたい一心で、軍隊に志願します。
ところがこの辺境の街「セーズ」は、人が一切住めない「ノーマンズランド」に接する辺境で、常駐する兵士も女の子ばかりで現状4人。
カナタが加入してようやく5人で、ヤットコサ配備されている戦車1台の操縦人数を満たすという有様。
軍隊といっても、こういう少人数で地域密着型の駐屯地では、軍隊としての規律よりも、地元住民との関わりのほうが大事で、それは多かれ少なかれどこの軍隊も一緒です。
日本でも、横須賀、呉、佐世保に沖縄と、軍隊は地域の住人と一緒に生活していますね。
秀逸な世界設定
このアニメは、世界観が独特です。
まず、過去人類は大規模な戦乱によって一度滅びており、そり、そこから長い年月を経て再び街などを形成しています。
技術レベルは現代より少し前、日露戦争よりちょっと前くらいでしょうか。
ところが、この世界では過去の人類が残した「遺産」とも言える様々な技術をはじめとして、伝承や風習などを拾い集めており、ある意味オーパーツとなるような技術も。
乙女達の部隊に配備されている戦車「タケミカヅチ」も、光学レンズの不具合から動かない有様で、物語中盤で、カナタの絶対音感を元に、ようやく復活します。(どうやって復活するかはアニメを観てください!)
「セーズ」の街は、どうも昔日本だったらしく、といって世界を共通して出回っている風俗はローマなどのヨーロッパ系。
ということで、教会があり、シスターがいて、石畳の町並みがあるのに教会が信奉する神は「八百万の神」だったりします。
他にも、絵馬があったり、辻占せんべいがあったり、いろいろとちゃんぽんが進んでおり、それがこのアニメならではの世界観を体現しているのです。
これだけでも、「アニメノチカラ」ですね!
ちゃんとしたストーリー運びと王道のクライマックス
のんびり地元民との交流をしていても、彼女たちが兵士である事実に変わりはありません。
人が住めなくなった「ノーマンズランド」を踏破して進行してくる敵軍や、新しい人類がまたもや手を染めた「生物・科学兵器」という負の面も鎌首をもたげて来て、絶妙のバランス感覚でクライマックスに向かっていきます。
アメイジング・グレイス
物語を通してキーになっているのが、カナタの教育係リオの姉が、かつてカナタに聞かせたトランペットによる「アメイジング・グレイス」です。
カナタが病気になって自信を失ったとき、リオが政争の道具になるとき、そして敵の進軍を止める決定的なシーンで、「アメイジング・グレイス」が「ソラノヲト」として見事な演出で視聴者の不意を突きます。
ラストシーンのトランペット、その音の美しさは半端じゃない!
絶対に聞き惚れてしまいます!
個人的推しキャラと名言
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』には可愛くて魅力的なキャラが登場しますが、その中でも僕のイチオシは…
カナタの配属によってリオをとられるのではないかと気をもむ「クレハ」ちゃんがお気に入りです!
カナタとうち解けツンデレかと想いきや、他の面子との潤滑剤となって、ちょっいい子すぎるきらいのあるカナタとの違いが魅力的。
幕間に入った馬鹿話で彼女が被ったド迷惑は、もう涙すらさそいます。
クレハの名言
飲むならノるな。ノるなら飲むな。酒は飲んでも飲まれるな。
まあ、このアニメ。普通に萌えて見れるので興味ある方は是非!
第1話はバンダイチャンネルで無料視聴が可能です!