前回に引き続き『プレイした事の無い人の為の布教用ストーリー講座第一弾』といたしまして、後編にあたる今回はGOD EATER BURSTをメインに扱っていきたいと思います。
GOD EATER BURSTはPSPにて2010年2月の無印発売後から僅か8ヶ月後の2010年10月に発売された正統続編なのですが、独立したパッケージというよりかは無印に追加シナリオを加えたマイナーチェンジ版ともいえる作品です。
無印からの変更点は多岐に渡り、現行の最新作に至るGOD EATERシリーズの形は本作にて雛型が出来上がったと言えますね。
また、今回の記事の最後に触れますが2015年にPS4とPS VITAにて発売された『GOD EATER RESURRECTION』は本作のリメイクとなっています。
終末捕食の危機から去った後の物語である本作。果たして影の薄かった主人公は活躍できるのか? それともまたもや影の薄いまま終わってしまうのか? そういった部分も本作では注目ポイントの一つですw
目次
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アーク計画から数カ月。新型アラガミ『ハンニバル』に揺れる極東支部
表向きにはヨハネス・シックザール支部長の事故死という形で幕を下ろしたアーク計画から過ぎ去る事数カ月。終末捕食の危機が去ったとしても今だ人類はアラガミの脅威に脅かされていた。
しかし極東支部ではアーク計画の余波で活性化していたアラガミの動きや支部長の入れ替え等による内部のごたつきといった動きも落ち着きを見せ始めつかの間の平穏が訪れていた。
そんな中極東支部に新型アラガミ発見の知らせが届き、主人公率いる第一部隊はハンニバルと名づけられた新型アラガミを討伐する。
しかし、コアを摘出して活動を停止した筈のハンニバルは主人公達が帰投しようとしたその背後で活動を再開する。
本来コアを摘出したアラガミが再活動する事など無い為反応が遅れた主人公だったがどうにかコウタへと仕掛けられたハンニバルの攻撃を防ぐのだが、その際に神機を破損し自らも傷つき意識を失ってしまう。
ハンニバル討伐と謎の神機使いの少年
これまでのアラガミの常識を覆すハンニバルの生態に緊張を強いられる極東支部は支部のゴッドイーター達を総動員してハンニバル対策を進め、その為に必要なハンニバルのコアを捕食するという作戦が立てられた。
そんな中、先の戦闘で負傷した主人公は休息を言い渡されたのだが、タイミングの悪い事にハンニバル討伐の為全神機使いが出払っている極東支部にアラガミが強襲。
支部に唯一残っていた神機使いである主人公も撃退しようにも自分の神機は破損してメンテナンス中。そうこうしている内に格納庫までアラガミが進行し、それを退ける為に主人公は神機使いの禁忌である他人の神機を使用してそれを撃退する事を選択する。
浸食が進み激痛に襲われる中、突如現れた謎の神機使いの少年の助けもあって無事にアラガミを撃退する主人公だったが、その代償としてまたしても意識を失ってしまう。
目を覚ました主人公は整備班のリッカと先程助けられた謎の少年を目の前にする。
リッカから「他人の神機に触れるという事はどういう事か」という事を優しく叱られた主人公。リッカが席を外した後に謎の少年と話をした所、レンと名乗る彼は「アラガミ化した神機使いの治療」の為に医療班に配属された新人の神機使いであるという。
復調し、神機の修復も終わった主人公はまたこれまで通りの日常へと戻っていくのだが、浸食された右腕に主人公は今だ残滓を感じていた。
黒いハンニバル=リンドウ?
レンと名乗る少年は何故か居ない筈のリンドウの記憶を持っていた。主人公は感応現象によってレンからリンドウの記憶を垣間見ると現在もアラガミ化は進んでいるものの生きているのではないかという疑問を持つ。
ペイラーやツバキの指示の元極秘に調査を進める主人公。
入手した遺留品によりリンドウの生存が確定したのだが、リンドウを救出する為極東支部全体で活動を広げる中で突如として現れた黒いハンニバル。中型のアラガミをも一撃で葬り去るほどの攻撃を間一髪味方の窮地に防いだ主人公は、感応現象によってその黒いハンニバルがリンドウである事を知る。
完全にアラガミと化していたリンドウ。
あまりにも厳しい現実に追い打ちを掛けるように、主人公はある日のレンとの会話を思い出す。
アラガミ化した神機使いには一般的な神機は通用しない事が極めて多く、そんな相手を的確に処理するのに最も適した方法は『アラガミ化した本人の神機を使って殺す事』だという。
レンの言葉が主人公に重く圧し掛かる。
「リンドウさんの足跡を辿って、運良く彼に出会ったとしましょう。
もしその時、彼がアラガミになっていたら…あなたは、そのアラガミを殺せますか?」
心を決めリンドウ救出へ
感応現象から未だ人としての自我を残しているリンドウだが、極度に進んだアラガミ化が安定期に入るともう絶対にヒトには戻れないとレンは語る。
それを受けて心を決めた主人公は秘密裏にリンドウの神機を持ち出し、レンと二人エイジス島で黒いハンニバルことリンドウと対峙していた。
主人公が単身リンドウと交戦している事を知った第一部隊のメンバーがエイジス島に駆けつけると既に決着がついた所かと思われたが、黒いハンニバルは再生を開始し、その際に胸部が開かれリンドウの姿が露わになった。
再生が進む中どうにか意識を取り戻したリンドウはこの場から逃げるように第一部隊のメンバーへ命じる。
サクヤ、コウタ、アリサ、ソーマが説得をするも誰もが動けない中、主人公は己の神機を右手に、浸食されながらもリンドウの神機を左手に携え激情のままリンドウへと斬りかかる。
「逃げるなっ!!!…生きることから、逃げるな!これは…命令だ!」
2本の神機を突き立て胸部を切り裂き、露出したコアへリンドウの神機によって浸食された左手で殴りかかると、またしても感応現象が起き主人公は光に包まれる。
レンの正体とリンドウの帰還
感応現象に飲まれた主人公はリンドウの精神世界へと侵入する。
「リンドウの精神を呼び起こすには自我を刺激する必要がある」と共に精神世界へ侵入したレンの言葉によってリンドウの記憶を辿っていく二人。
主人公達が別れたあの教会跡にてついにリンドウの意識との邂逅を果たす二人だったが、すでにリンドウの意識は弱り消えかけてきていた。
そんな中リンドウに再び戦う力を与えて欲しいと言い残し光と共にその姿を消すレン。光が収まった時に主人公の手に握られていたリンドウの神機。レンの正体はリンドウの神機そのものだった。
そして意識を取り戻すリンドウ。主人公の命令に従って生きるために抗う事を決め自らの神機を再びその手に握ったリンドウと主人公の前に立ちはだかる黒いハンニバル・ハンニバル侵食種。
どうにかハンニバル侵食種を退けた二人の前に新たに姿を現す巨大なハンニバル侵食種。強大な力で二人を威嚇するが、最後まで生還を諦めないリンドウの想いに呼応して現れたレンが放つ光によって巨大なハンニバル侵食種は退けられる。
かくして再び人間の姿をとったレンはこれまで共に戦えた事を誇りに思うという自らの想いをリンドウに伝える。リンドウも共に闘い守ってくれていた自らの神機・レンに感謝の言葉で応える。
その言葉と想いを受け取ったレンは自分は十分に報われたと言いながら更なる強い光を放ち、その光を持って教会に巣食う全てのアラガミを消し去った。
最後にここまで連れてきてくれた主人公にも感謝を伝え消えるレン。
現実の世界へと戻り、エイジス島の床に伏せるリンドウの姿は右手が変質してはいるものの、その姿はアラガミとは違うこれまでと同じ人間の姿だった。
そしてその右手の甲にはレンが放った光と同じ光が宿っていた。
BURSTとRESURRECTION。そして物語は新たな局面へ。
こうしてGOD EATER BURSTの物語は幕を閉じます。無印と違いBURSTは主人公がしっかりと主人公をしていましたねw
これから後に2の時代へと移り変わっていくのですが、最初にも書きました『GOD EATER RESURRECTION』は本作のリメイク作品であり、追加シナリオとしてBURSTと2を繋ぐエピソードが収録されています。
無印とBURSTは旧世代ハードのPSPなだけあって現行ハードと比較するとやはりグラフィック等に不満が残ります。しかしそれらが改善されたRESURRECTIONであれば現行ハードに慣れている方にはちょうど良い為、2をプレイする前にまずRESURRECTIONをプレイするというのも良いかもしれませんね。