時代劇漫画として空前の大ヒットとなった「るろうに剣心」
実写映画化されるなど、最近また再ブームになってきていますね。
今回はこのるろうに剣心の魅力について紹介してきます。
あらすじ
舞台は明治初頭の日本。
新時代に変わろうとする中、幕末に「人切り抜刀斎」として恐れられた剣豪、緋村 剣心とその仲間たちの活躍や葛藤を描く。
東京編
明治初頭の東京を舞台に、るろうにとなった剣心とその仲間たちとの出会いを中心に描く。
東京編はプロローグ的な感じで、シリアスな部分もあるもののどちらかというとコメディタッチの活劇風。
京都編
剣心と同じく幕末に猛威を振るった剣豪、志々雄真実との壮絶な戦いを描く。
ストーリーはシリアス調になり、バトルも多く本格的に。
歴史的な事件や剣心の過去にも触れていく。
人誅編
剣心の過去の出来事に触れた話で、過去に剣心に因縁を持ち復讐を目論む者達との戦いを描く。
京都編までは正義と悪とが明確になった少年誌タッチの話であったが、人誅編では剣心の罪償いとしての戦いともなり、雰囲気がかなり異なる。
全般的にシリアスで重いのが人誅編。
登場人物紹介
緋村 剣心
この物語の主人公。
幕末の動乱期に「人切り抜刀斎」として恐れられた剣豪であったが、現在はるろうにとして穏やかに暮らしていた。
性格は普段は穏やかでちょっとボケている。28歳という設定だが、かなり見た目が若く、小柄で女性的。
いざ戦いとなると常人離れした精神力を発揮する。
刀自体は捨ててはいないが逆刃刀(刃が通常と逆)を使い、不殺さず、人助けのために刀を振るっている。
壮絶な過去を持っているが、普段のそれとは全く違ったようなキャラ、殺さない侍というのがこれまでの時代劇にはない様な全く新しいタイプのキャラで魅力的だと思う。飛天御剣流という居合い抜きに似た剣術を扱い、常人離れした漫画チックな演出もあるけれど、適度に現実っぽい戦いをするのが、るろうに剣心の魅力の一つ。
相楽 左之助
熱血で喧嘩っ早い男。
当初は剣心の敵であったが、いつの間にか仲間になり力図よい味方に。
彼も幕末に重い過去を持っているものの、登場キャラの中では明るく能天気なキャラ。
「二重の極み」という打撃技を身につけるが、原理に「ん?」と思った人も多いのでは。
神谷 薫
この作品のヒロイン。
両親に先立たれ一人剣術道場を引継ぎ、生計を立てていたが、とある日剣心と出会い行動を共にしていく。
明るく、他のキャラよりか現実味のある人物なのでこの作品ではある意味癒し。
四乃森 蒼紫
幕末に暗躍した御庭番衆の御頭。小太刀の達人で、終始物語に関わってくる強敵の一人。
一見はよくあるクールな位置づけのキャラっぽいが、実はかなり情を重んじる熱血キャラで応援したくなる。
志々雄 真実
剣心と同じく幕末に人切りとして暗躍した剣豪。政府に恨みを持ち、恐るべき行動を起していく。
弱肉強食を強く掲げており、力あるものであれば敵意があっても味方に付ける男。
やっている事は極悪だけれども、こういった強欲、高いリーダーシップのスピリッツは現代社会ではあある意味見習う部分もあるかも!?
敵ながら一見する価値あるキャラです。
おすすめの名シーン
個人的に好きなシーンは、剣心と瀬田宗次郎の一騎打ちのシーン。
剣心の扱う飛天御剣流は、神速の抜刀術という設定ですが、この宗次郎の扱う剣術も速さが武器となるもの。
速さと速さの戦いで、なかなか時代劇物でこういった戦いは見たことがなかったので面白かったです。
また勝敗の切れ目も単に速さだけで終わらなかったのも印象的。
漫画版だとバトルの状況がよく掴みにくい部分もあるので、併せてアニメも見ると面白いかもしれません。
私の推しキャラ『悪即斬』の斉藤 一
斉藤一は、かつて新撰組3番隊の隊長で、歴史上にも実際に存在する人物。
本作では、明治に入り警察となり、政府の役人として剣心に関わっていく立場となります。
斉藤の魅力はなんといっても正義を頑なに貫く姿勢。「悪・即・斬(悪は直ちに斬り捨てる)」を掲げて
います。
よく正義を掲げるキャラには純粋で馬鹿正直なキャラが多いものですが、斉藤はそれとは全く正反対。
自分の中で悪と判断するものは躊躇せず問答無用で直ちに斬り捨てる、正しい間違っているは別としてこういった潔さがとても魅力的なキャラです。
また斉藤が正義に執着する理由もはっきり描かれてなく、常々理由をつけていないのも面白いところ。
るろうに剣心の話自体が何が正しいかを問うようなテーマでもあるため、その中で終始迷いなく自分を貫く斉藤の存在はかなり光るものがありました。
「刃突」と呼ばれる独自の突技の剣術も面白く、バトルも見てて楽しいキャラです。
るろうに剣心で使われた有名曲
るろうに剣心のアニメ版ではOP、EDに当時の旬なアーティストが起用されどれもヒット曲に。
中でも有名なのはジュディアンドマリーの「そばかす」
当時オリコン一位でジュディアンドマリー唯一のミリオンセラーとなった大ヒット曲です。
カラオケでも今もランキングに上がってくるほど。
また、るろうに剣心のバトルBGMも人気で、たまにメディアで再利用されているのを見かけます。
個人的にはEDに使われていた『1/3の純情な感情』も好きですけどね。
続編情報
漫画としては以降正式な続編は作られていませんが、OVAとして続編が存在します。
るろうに剣心 追憶編
OVA4話で構成。るろうに剣心の前日談で人切り抜刀斎として暗躍していた頃の剣心を描く。
漫画版と異なり、コメディ色は一切なく、バトルも漫画タッチではなくリアリティ重視(技名なども表現なし)、表現もかなり生々しい。全体的にシリアスですので、コアなファン向けです。
るろうに剣心 星霜編
OVA上下2話で構成。漫画版終了後の後日談を描く。
こちらはバトルはほぼなく、作風も漫画とはかなりかけ離れています。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、暗く悲しい話。
漫画版の世界観が好きな人はあまりおすすめできません。るろうに剣心の話が好きで結末を見届けたい方向けかと。
るろうに剣心 新京都編
劇場公開されたOVA上下2話で構成。
漫画版京都編を新たにまとめ作り直したもので、一部話がアレンジされています。