戦争をしないガンダムとして放映され、話題と高い評価を呼んだ『ガンダムビルドファイターズ』
少年向けかと思いきや、成人向けだったり。
新しくは武装神姫。古くはプラレス3四郎だなぁと…。セルフパロディも多いこのアニメ。
今更ですが、ご紹介します。
『ガンダムビルドファイターズ』とは
ごく近い未来。ガンプラ(ガンダムのプラモデル)の世界は、精魂込めて作り上げたガンプラを仮想空間でバトルさせるという「ガンプラバトル」が大流行していた。
ガンプラの裾野は広がり日本だけではなく世界中にファンを増やしたガンプラバトルは世界大会が開催されるほど。
主人公であるイオリ・セイは、ガンプラを製作する技術は優れているものの、肝心の操縦技術が伴わないためガンプラバトルの戦績は全敗。
ある日、ひょんなことから出会った不思議な少年レイジが、セイのガンプラの使用権を賭けて戦っていたバトルに助太刀。
圧倒的な操縦技術で勝利を収め、セイは自らのガンプラを理想通りに動かしてくれるレイジとコンビを組むことを決める。
ガンプラバトルはおろか一般常識すら疎いレイジだったが、強敵と戦うことにテンションを上げセイの願いを快諾。
ビルダーとファイター、役割分担をしながら二人のガンプラバトルが始まった。
ガンプラバトルとは
ガンプラを丁寧に作れば作るほど強い機体に仕上がるという理屈。
サイズは1/144で、ヘックス状のパネルの上で仮想空間が投影されます。
ガンプラに含有されるプラスチックにのみ反応し、ガンプラの動力・操作・視角エフェクトやらなんやらを可能にしているのが、画期的な技術にもかかわらずなぜかガンプラバトルにしか利用されていない不思議(ご都合)物質「プラフスキー粒子」。
一応説明しておくと、歴代ガンダムの世界でレーダーを機能させなくするという仮想物質「ミノフスキー粒子」が元ネタですね。
この「ミノフスキー粒子」は、ガンダムが代を重ねるごとにいろいろな特性が付加され続けている、
いわばガンダム世界のベースを形作っているもの。
「ガンダム」をやるからには何らかの形で持ち出して来るとは思ってはいましたが、ネーミングが「プラフスキー粒子」とは!
この小さなサイズのプラモを仮想空間で戦わせるといったコンセプトは、かなり以前に「武装神姫」で出てきたアイデアでしたが、プラモデルを戦わせるという点でさらに源流を遡ると、1982年の「プラレス3四郎」までいくかと思われます。
ていうかこのネタまで解る人って、もはやアラフォー世代ぐらいですが…
散りばめられたガンダムセルフパロディ
作中、とにかくこれでもかとガンダムのセルフパロディーが頻出します。
「プラフスキー粒子」もその一つですし、登場人物には「ラルさん」なる人物も。
ちなみに初代ガンダムに登場する「ランバ・ラル」とは、中の人が同じです。
なんという贅沢!
これらのセルフパロディをいちいちピックアップしていくと、もうここではとても字数が足りなくなるので割愛します。
地名・台詞・登場人物と、ありとあらゆるところにガンダム今昔ネタがちりばめられています。
ネットでは元ネタまとめも各話ごとに紹介されているので、100%本作を楽しみたい。
よく訓練されたガンヲタの皆様には、ぜひ参照しつつ観ていただきたいと思います。
古くからのファンであればあるほど、一時停止の回数が増えて全然進まないかもしれませんが(笑)
わかりやすい熱血展開!ガンプラ世界にご招待
ガンダムというと、ついつい重いストーリーを連想させますが、この作品は別。
ストーリーが基本的に
主人公vs好敵手
という熱血展開で軸がブレずに進むため、歴代ガンダムの中でもトップクラスに楽しめる作品となっています。
また、モチーフである「ガンプラ」についても熱く語られます。
実在したガンプラ名人:川口克己氏が「メイジン・カワグチ」としてネタ化されているのはおいといて。
バトルと平行して、主人公のセイを始めとした登場人物達のガンプラ作りへの拘り、ガンプラ語りも聞き逃せません。
見終わったら、模型屋orアマゾンは欠かせないかもしれませんw
⇒[Amazon:アサルトバスターガンダム]
最近のガンプラは初心者が接着剤も塗料もなく作っても、色つきでかっこいいのができますよ!
王道を外さない展開は安心して観ていられるし、小ネタの一つ一つに爆笑しつつ、セルフパロディに気付くごとに自分の年齢(=ガンダム歴)を振り返る作品。
あなたのガンヲタ度が試される話題の逸品
観てください!
(このネタも出たな……元ネタは……ググってみてください)