テレビアニメ

時系列がめちゃくちゃ!【劇場版-空の境界】とは

更新日:

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本日ご紹介するのは2007年~2013年にかけて劇場版で公開されたアニメ。『空の境界』です。

なぜか物語の時系列がシャッフルされており初めてみる方は戸惑うかもしれません。

僕自身も4回ほどみてやっと理解しましたから。

そんな『空の境界』を簡単にご紹介していきます。

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『空の境界』作品概要

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『空の境界』は、奈須きのこ氏の長編小説を原作とした劇場版アニメ。

原作は、奈須氏がまだ同人サークルとして活動していた1998年にHP上に第1章から第5章までが掲載され、その後、2001年の「コミックマーケット61」において第6章・第7章を含む全7章が同人誌として発売された。

さらに、この同人誌が講談社の編集者の目にとまり、一般書籍として2004年に発刊され、好調な売り上げをみせたことから2006年にufotableによって劇場版アニメとして映像化された。

奈須氏の作品が原作となっている「TYPE-MOON」の作品群と世界観を共有している。

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そのため、一部の登場人物や場所などは他作品にも登場している。

作品の大筋の流れとしては、本作の主人公・両儀式の葛藤や変化を、その時々に出会う人物や遭遇する事件や魔術などに絡めて描いた物語である。

敵との関係という観点でみれば、式の身体を乗っ取ろうとする荒耶宗蓮との対決。

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式の能力を覚醒させようとする宗蓮が、得意な性質や能力をもつ人物を唆して式と対決させていき、のちに宗蓮自身が式と対決する、というのが核となる筋である。

ただし、(宗教やら心理学やらの)難解な専門用語や、言い回し、設定(+裏設定)などがふんだんに盛り込まれているため、型月(TYPE=型、MOON=月)ファン以外の人間が細かいセリフや設定まで理解しようとすることはほとんど不可能と思われる。

そのため、初見の人には細かいことを気にせず大まかなストーリーや映像美などを楽しむ方が、むしろ気楽に観られるかもしれない。

作品構成

作品は全7章の構成となっており、

  • 第1章「俯瞰風景」
  • 第2章「殺人考察(前)」
  • 第3章「痛覚残留」
  • 第4章「伽藍の洞」
  • 第5章「矛盾螺旋」
  • 第6章「忘却録音」
  • 第7章「殺人考察(後)」
  • 終章「空の境界」
  • 「未来福音」
  • 「終末録音」(劇場版「未来福音」来場者特典)

がある。

ただし、第1章から第4章までは作品順と時系列が同一ではなく、時系列順に並べ替えると、

第2章→第4章→第3章→(「未来福音」)→第1章の順番となり、第5章以降は時系列順に戻る。

なにゆえに、時系列をシャッフルしているのかは不明。

主要登場人物

両儀式(cv.坂本真綾)

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本作の主人公。「TYPE-MOON」の作品「月姫」において名があげられる「混血の天敵」の家系の一つ両儀家の次期当主。

生まれつき二重人格であり、その一方である「織」は、式の破壊衝動を受け持っているとされる。

高校入学時に黒桐幹也と出会うが、普通とは異なる自分の在り方と自分の感情に葛藤し、様々な偶然の重なりから自動車にはねられ、2年もの間昏睡状態となる(この時に式の身代わりとなり、織は死亡)。

昏睡状態から目覚めると、対象の死の線を見ることのできる「直死の魔眼」が備わっており、また、目覚めた病院で魔術師である蒼崎橙子に出会い、その仕事の一部に関わるようになる。

常に和服姿であり、冬の外出時にはブーツに赤い革ジャンという奇妙な取り合わせの服装となる(この原因は高校時代の幹也にある)。

常にナイフを携帯し、多くの場合これを武器とするが、最も力を発揮できるのは日本刀であるとされる。

第3章において浅上藤乃によって左腕を捻じ切られ、それ以降は橙子の製作した義手を装着している。

「未来福音」においてわずかに描かれるが、黒桐幹也はのちの配偶者であり、二人の間には未那という娘が生まれる。

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殺人衝動にかられる異常者のような人物であるが、素は典型的なツンデレキャラである。

ところどころで幹也を大切に想う場面があるが、「未来福音」においては、大晦日に式が完全にデレて赤面するシーンがある。

デレると凄まじく可愛いので注意。

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黒桐幹也(cv.鈴村健一)

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本作の準主役。式とは違い普通の青年であり、魔術などの得意能力はない。

ただし、際立った調査能力をもち、橙子には探偵としてもやっていけるという評価を受ける。

この能力によって、人払いの魔術をかけてあった橙子の工房「伽藍の堂」を発見し、その社員となっている(ただ、橙子の浪費癖や収入の不安定から、無給与となる月もある)。

高校入学時に出会った式に好意を持っており、式が昏睡状態だった2年間には毎週見舞いに通っていた一途な純朴青年。

第7章において、白純里緒によって左目を斬りつけられ失明。その後は前髪を長くのばし左目を隠している(橙子が姿を消したからなのか、何故か、橙子に義眼をつくってもらう事はしていない)。

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メインの男役らしく、主要な女キャラの大半に好意をもたれる。容姿もかっこよくてモテているのか、性格だけでモテているのか、いまいち判断がつかないが、おそらく後者。

眼鏡をかけた地味な雰囲気をもち、「眼鏡をはずすと実は……」なんて特殊設定もなく、優しさだけで女をおとせる魔性の男。

蒼崎橙子(cv.本田貴子)

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本作品の重要人物の一人。

表向きには、建築デザイン事務所「伽藍の堂」の社長であるが、本来は一流の魔術師であり、ルーン文字を用いた魔術や人形を用いた魔術を主に用いる。

眼鏡をかけているかどうかで性格が切り替わり、性格や口調が変わる。

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とある事情(おそらく『魔法使いの夜』での諸々の事情)により、以前の使い魔を失っており、魔眼の使い方を教えるという交換条件により式を使い魔代わりとして仕事の手伝いをさせている。

本作の事件の多くで元凶となっている荒耶宗蓮と、第5章で橙子に惨殺されるコルネリウス・アルバとはロンドンの魔術学院で共に学んだ同期生。

この学院で学ぶきっかけは、実妹・蒼崎青子に後継者の座を奪われたことによる。

そのことを橙子はかなり根に持っており、妹の暗殺を試みるも失敗(詳しく知りたい方は『魔法使いの夜』をプレイしてください)。

魔術協会から最高の魔術師の一人として「赤」の称号を与えられているが、妹・青子に第5魔法「青」の継承を奪われていることから、陰で「傷んだ赤色」と呼ばれている。

本人はそう呼ばれることを憎悪しており、口にしたもの全員(唯一殺害出来なかった青子を除いて)をぶち殺している。

また、『Fate/zero』において、主人公によってボロクソにされた某魔術師に義手を提供したのは、実は橙子だったのではないかと噂されている。

荒耶宗蓮(cv.中田譲二)

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本作品の多くの事件できっかけをつくった人物。

過去には僧侶であったが、大勢の人間が無残に死んでいくのを目の当たりにし、人はどうやって死んでいくかを記録する「死の蒐集」をはじめ、人の存在意義を知るため「根源」を求めるようになる。

見た目の容姿は30~40歳ほどであるが、実年齢は200歳以上であり、「結界」を扱う事に関しては傑出した能力を持っている。

「根源」に至るために、そこに一部がつながっている式の身体をもとめ、巫条霧絵(第1章)、浅上藤乃(第3章)、白純里緒(第7章)などを利用するが、最後には式からうけた傷がきっかけで死亡する。

橙子とアルバは魔術学院時代の同期。

コルネリウス・アルバ(cv.遊佐浩二)

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橙子や荒耶宗蓮の元学友。第5章で橙子を殺害しようとして返り討ちにされる。

橙子殺害を望むようになった理由を、周囲が自分より橙子を優れているとみなしたことによる嫉妬、だとされているが、裏設定から、学院時代には橙子の研究室にたびたび通っていたことや、好物が一度だけ橙子が気まぐれでつくった蒼崎姉妹流ピザ煎餅であるらしく、じつは恋愛感情の裏返しであり、可愛さ余って憎さ百倍、といったところが本音ではないかと思われる。

魔術師としての技能の実はかなり高いのだが、あまりにあっけなく、あまりになさけなく橙子に敗死したため、ファンのあいだでは「赤ザコ」と呼ばれることがある。

 

テレビ放送版『空の境界』

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本作は劇場版アニメであるが、そのご2013年7月から9月にTOKYO MXなどの地上波などでも放送されている。

テレビ版においては、小説や劇場版とは異なり、分かりやすさを重視したためか、時系列順に放送順が組み替えられている。

  • 第1話「伽藍の洞Ⅰ」
  • 第2話「伽藍の洞Ⅱ」
  • 第3話「痛覚残留Ⅰ」
  • 第4話「痛覚残留Ⅱ」
  • 第5話「俯瞰風景Ⅰ」
  • 第6話「俯瞰風景Ⅱ」
  • 第7話「殺人考察(前)Ⅰ」
  • 第8話「殺人考察(前)Ⅱ」
  • 第9話「殺人考察(後)Ⅰ」
  • 第10話「殺人考察(後)Ⅱ」
  • 第11話「殺人考察(後)Ⅲ」
  • 第12話「殺人考察(後)Ⅳ」
  • 第13話「殺人考察(後)Ⅴ」

挿入歌・BGM

本作では、エンディング曲・BGMともに梶浦由記さんが製作しており、歌はKalafinaが担当している。

各CDおよびサウンドトラックが発売されている。

エンディングテーマ

  • 第1章『oblivious』
  • 第2章『君が光りに変えて行く』
  • 第3章『傷跡』
  • 第4章『ARIA』
  • 第5章『sprinter』
  • 第6章『fairytale』
  • 第7章『seventh heaven』
  • 終章『snow falling』

サウンドトラック

  • 『the Garden of sinners-劇場版「空の境界」音楽集―』

映像に見事マッチしており世界観に引き込まれます。

映像と音楽のバランスはとっても重要ですね。

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