ビジネス書としては異例の発行部数を記録した作品のアニメです。放送されたのはNHKですが、かなり好評だったようです。
また、アニメだけでなく映画化もされより一層知名度を上げました。
この作品の斬新な所はビジネス書を普段の生活の中に取り入れて解説していることです。(この場合高校野球部ですね)今回はこの作品を紹介しつつ、人生の道しるべを見つける方法、重大な選択に迫られた時の対処法を紹介しようと思います。
『もしドラ』って?と今更人に聞けない人へ
物語は女子高生川島みなみが野球部のマネージャーになることをきっかけに、マネジメント(ピーター・F・ドラッカー)を手にするところから始まります。
「スーツを着たサラリーマンが読む本」と初めは怪訝していたみなみでしたが、読んでいくうちにそれが野球部の再構築に役立つことを知ります。
本に従って最終目標(甲子園へ行く)を定め、練習メニューを見直し、監督を中心としたトップ組織を立ち上げ、他の部と連携をした社会貢献に取り組み奮闘していきます。
初めはみなみの言うこと口頭無形と耳を貸さず、時にはぶつかる時もありましたが、仲間たちも次第にそのみなみの姿に心惹かれ真剣に取り組んでいくようになります。
今まで2回戦どまりだった野球部が県大会へと進んでも決して会議や選手たちとの話し合い等、成長することを辞めず、最後には甲子園へのチケットを手に入れます。
マネジメントに書かれていることをしっかりと自分たちの立場に置き換えて成功を手にするサクセスストーリーになっています。
川島みなみが成功した彼女の才能とは
主人公川島みなみが成功した理由、それは本に書かれていることも上手く自分たちの立場に置き換える、発想の転換力に優れていたからです。
「顧客とは誰かを考えなければならない」と書かれてあれば、それは観客である、それはスポンサーである、それは選手たち自身であると自分たちの身の周りの人達から深く連想しています。
また、「既存のものは陳腐化すると仮定する」と書かれてあれば、練習メニューの大きな変更や練習環境の変化(応援部との連携、家庭科部との試食会など)を行ったりしています。
そして、一つの物事にこだわるのではなく、練習メニューの変更の中に選手にやりがいを与えるというもう一つの課題を盛り込むという応用もしています。
この二つを上手く行ったことで最終目標である「甲子園へ行く」という最終目標にたどり着いています。
さらに積極的に行動し、トップマネジメントを行っていったことが目標到達への確実性を増したとも言えます。
陳腐化した今を捨てる大切さ
ただ本を読むのではなく、自分の周りのことに置き換えること、そして個人であっても組織であってもしっかりと反省をすることで確実に成長へと導かれるということを伝えてくれている作品です。
変わらない生活の中から「成長」という変化を起こしたい人であれば一度見ていただければ良いと思います。
本だけでは得られない、応用の仕方、発想の転換の仕方も一緒に学ぶことが出来ると思います。