「犯人はお前だ!」
といえば今や老若男女誰もが知っていると言っても過言ではない国民的アニメ『名探偵コナン』ですが、今回ランキング形式でご紹介したいのはそんなコナンも属するジャンルである「ミステリーアニメ」になります。
実は私自身ミステリーは小説漫画アニメ問わず大好物のジャンルでして、以前はそこまで多くなかったのですがここ最近ではミステリーというジャンルもアニメ業界においてようやく地位を確立できたのかと感じるほど種類が多くなってまいりました。この調子でもっと増えていけば良いと思いますw
ただ、最近ではミステリーと一言でいっても蓋を開けてみれば「ミステリーというよりサスペンスじゃないの?」という作品も少なからずあります。
そこで今回は、初めてミステリー小説を読んだのは小学校低学年頃に読んだ少年探偵団シリーズだったという生粋のミステリーファンである私が厳選した5作品を紹介します。
第5位 絶園のテンペスト
第5位は「絶園のテンペスト」です。
2012年に放送され、月刊少年ガンガンで連載していた漫画を原作としています。
ミステリーアニメのランキングでありながら本作は現代を舞台に魔法の飛び交う世界観ということで、知っている方はどうしてランクインしたのか不思議かもしれませんが、実はこの作品は非常にミステリー要素の強い作品でもあります。
主人公は二人いて、恋人である不破 愛花(ふわ あいか)を殺された男子高校生の滝川 吉野(たきがわ よしの)。
もう一人は愛花の兄であり吉野の友人でもある不破 真広(ふわ まひろ)。
この二人と、世界に隠されていた魔法という超常の力、魔法を貸し与えるという大樹・はじまりの樹、はじまりの樹と対をなす大樹・絶園の樹、そして謎の死を遂げた不破 愛花、これらが絡み合って物語は進んでいきます。
もちろん魔法なんてものがあるのでバトルありご都合主義的部分ありだったりする上にサスペンス要素も強いという本作ですが、それらを差し引いても非常によく出来ている作品の為ランクインとなりました。
物語のキーパーソンである不破 愛花を殺したのははたして誰なのか? 是非とも自分の目で確認してみて下さい!
そういえばヒロインは?
第4位 GOSICK -ゴシック-
第4位は「GOSICK -ゴシック-」です。
原作を桜庭一樹氏のライトノベルとして2011年に放送されました。
「ラノベ原作?」と思うかもしれませんが、そもそもこの作品の原作自体が限りなく一般ミステリー寄りのラノベな上、作者の桜庭一樹氏も直木賞作家という事で自信を持ってご紹介する作品です。
ストーリーは1924年第一次世界戦争後のヨーロッパを舞台に、「春来たる死神」こと日本帝国軍人の三男坊にして怪談好きの主人公・久城と、妖精と見紛うほどの容姿と天才的な頭脳を持ち合わせた「灰色狼」ことヒロインのヴィクトリカが謎や事件を解いていくというもの……なのですが、本作の最大の魅力はやっぱりヴィクトリカで間違いないでしょうw
放送当時ヴィクトリカの可愛らしさに虜になった人は数多い筈w
とはいえもちろん謎解きの方もしっかりとしております。基本的に久城が助手として事件の情報を集める為に動き回り、集めた情報を元に探偵役であるヴィクトリカが謎を解いていくという安楽椅子探偵スタイル。
謎は程良い感じが多いのはラノベ畑だからかと感じますが、少し芝居がかった台詞まわしには名言がたくさんあります。また、久城とヴィクトリカの関係もニヤニヤしてしまう程素敵ですw
第3位 僕だけがいない街
第3位は「僕だけがいない街」です。
2016年にアニメが放送されたのも記憶に新しい所で、三部けい氏の同名漫画を原作としています。
いわゆるタイムリープ物。現在の時間軸で母親を殺した犯人が自分が小学生のころに起こった連続殺人犯と同一犯である事を確信した主人公・藤沼 悟が、自分と周囲の人々を襲う悲劇を回避する為に過去と現在を行き来する、という物語になります。
当初無名だった原作漫画があれよあれよと人気が上昇して、あっという間にアニメや実写映画化を果たした本作ですが、確実に面白い!
実写映画は観ていないので何とも言えないのですが、原作漫画には漫画の、アニメ版にはアニメと、それぞれに魅力的な点があり、ミステリーとサスペンスが非常にバランス良く高レベルで融合しています。
快進撃は止まらない
第2位 氷菓
第2位は「氷菓」になります。
2012年にアニメが放送され、ミステリー作家の米澤穂信氏の古典部シリーズを原作とした日常系青春ミステリーになります。ヒロインである千反田 える(ちたんだ える)の「私、気になります」は作品を知らない人でも知っている名台詞w
純粋なミステリー作家の原作に、『けいおん!』や『中二病でも恋がしたい!』を手掛ける京都アニメーションがアニメを制作しているので作画も安定と、まさに鉄板のミステリー作品。
物語は文科系部活が活発な進学校において廃部寸前の『古典部』に入部した男女4人が学校生活の中に潜む日常の謎に挑むというもので、ミステリーとしては代名詞とも言える『人死に』が無いのも特徴。
メインとなるのは主人公達の青春といっても過言ではないのですが、ミステリー要素も決しておまけなどではなく、アニメとしての総合的クオリティもとにかく一級品な本作。
若干主人公の影が薄い気がしなくもありませんが、そこはえるたその人気でカバーですw
ちなみに…
第1位 すべてがFになる THE PERFECT INSIDER
第1位は「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」です。
ミステリー作家の森博嗣氏の同名小説を原作に2015年に放送されました。
実は私、原作者である森博嗣のファンでして、彼の出版している作品はほぼ全て持っていますし読んでいるほどの大ファンw
そんな私が1位に推すのですから誰がどう見ても私的評価ではないかと思うかと存じますが、私が重度の森博嗣フリークだとしてそれを抜きにしてもこの作品はミステリーとして秀逸なのです。
サスペンスが入り込む余地のない完全な理系ミステリーである本作をよくぞアニメ化したものだと素直に頷いてしまう完成度に敬意を込めて1位に推させて頂きます。
物語は絶海の孤島にある真賀田研究所で起きる連続殺人事件を、探偵役である大学助教授・犀川創平(さいかわ そうへい)と犀川の教え子であり助手役の西之園萌絵(にしのその もえ)が共に謎を解いていくという純粋なミステリー。
タイトルでもある『すべてがFになる』という言葉の意味を理解した時、観ている人はミステリーの面白さを実感する事でしょう。
ちなみにマイナーですが…
まとめ
数あるミステリーアニメ作品の中でも同じ系統の作品に染まらないように、意識してバラエティを持たせたランキングでしたが如何でしたでしょうか?
ミステリーの魅力といえば謎解きがあります。確かに小説におけるミステリー作品の魅力の多くは謎解きにあると思います。
しかし、今回ご紹介したアニメの中には謎解き要素の弱い作品もありますが、これはミステリーアニメの魅力は謎解きだけではないぞ、という私の考えからそうさせて頂きました。
ちなみに、1位に推した「すべてがFになる」は以前紹介した『オシャレなOPのアニメランキング』にも載せようかどうか悩んだほどに素敵なOPになります。
そちらに載せなかった理由としては「作品の持つ世界観とは少し擦れているかな?」という私の感覚によるものですが、これもまたアニメならではの魅力です。
アニメにおけるミステリー作品がもっと世の中に広がる事を願って、今回の締めの言葉とさせていただきます。