好きなアニメのジャンルを考えた場合、みなさんはどんなジャンルを思い浮かべますか?
魔王やドラゴン、エルフなどのいる世界で剣や魔法を武器に冒険していくファンタジーでしょうか?
それともお隣に住む可愛い幼馴染が朝迎えに来て、個性あふれるヒロイン達のいる学園で繰り広げられるラブコメディでしょうか?
はたまた謎の連続殺人事件に巻き込まれ、ひりつくような緊張感と知略を持って犯人を追い詰めていくミステリー物でしょうか?
世間には様々なアニメがあり、ひとえにジャンルといってもかなり細かく分類されている為、案外パッと思いつくのは少ないかもしれませんね。
私が調べたところによると、アニメのジャンルとして最も多いのはやはりファンタジーでした。異世界転生からギャグにラブコメと、やはり王道ともいえるファンタジーは強いようです。
次いで2番目に多かったジャンルがSFなのですが、ファンタジーと比較するとマイナーな作品も多く、面白いのに意外と知られていないという不遇なジャンルでもあります。
今回はそんなSFというジャンルからメジャー所からマイナー所まで私のおすすめの作品を5つご紹介したいと思います。
もしかしたら、SF作品にあまり触れて来なかった方は食わず嫌いなだけかもしれませんよ?
スポンサーリンク
RD潜脳調査室
まずご紹介する作品は「RD潜脳調査室」になります。どちらかというとマイナー枠でしょうかw
2008年に放送された全26話の作品ですが、原作はあの『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズのプロダクションI.Gと士郎正宗氏によるもので、完全な世界観では無いものの『電脳』などの共通する部分も多い、いわば姉妹作とも言える作品になります。
2061年を舞台にメタリアル・ネットワーク(通称:メタル)に潜るフリーダイバーの波留真理(はる まさみち)とそのバディである蒼井ミナモがメタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う…
というストーリーになるのですが、主人公の波留さんはなんと81歳のお爺ちゃん。そしてヒロインのミナモちゃんは15歳の中学生と、実に年の差60歳オーバーの二人ですw
この作品は攻殻機動隊シリーズが好きな方にはたまらない世界観ではあるのですが、それよりもおすすめポイントしてはやはりヒロインであるミナモちゃんの可愛らしさと、主人公波留さんとの心温まるやりとり。
もちろん全編を通して事件や謎があるので緊張感はありますが、その合間にある二人のやりとりに心がほっこりするのは間違いないでしょうw
ちなみに…
NO.6
続いて紹介するのは「NO.6」になります。
2011年にあさのあつこ氏の原作最終巻が発刊された同年に全11話で放送されました。
ストーリーとしては理想都市『NO.6』の矯正施設を抜け出した少年・ネズミを匿った事で高級住宅街から準市民居住区に追いやられてしまった少年・紫苑が、数年後に謎の事件の犯人として連行される所をネズミに助けられ街を出る。そして様々な出会いの中で、理想都市とされた『NO.6』の隠された真実に触れていく…
という感じですが、ぶっちゃけて言うと放送当時からBL的評価の強い作品でしたw
確かに主人公の二人の言動はそういった妄想を掻き立てられる要素がかなりありますが、私個人としては主人公の二人は恋人というより親友という雰囲気の方が強かったので、観る側次第でどうにでもなってしまいますw
それよりもこの作品はディストピア物として非常によく出来ている作品で、派手なバトルは無いもののSFサスペンスとして十分楽しめる世界観とストーリーになります。
いわゆる腐向けというレッテルで食わず嫌いをするのは惜しい作品ですので、ぜひ素直な目で観る事をおすすめしますw
新世界より
次にご紹介するのは「新世界より」です。
2012年から2013年にかけて全25話にて放送されました。SF作品で連想した時にこの作品が浮かぶ方も結構いるのではないかと思えるほどメジャーな作品ですね。
『青の炎』や『悪の経典』でも有名な貴志祐介氏の第29回日本SF大賞受賞作品が原作。アニメ化するにあたって、当時結構話題になりましたw
超能力を手に入れた1000年後の日本で平和な生活を送っていた主人公の少女・渡辺早季が、ある日同級生達と共に町の外へ出かけた時に先史文明の自走型図書館端末『ミノシロモドキ』を発見したことから、1000年前の文明が崩壊した理由と隠されていた歴史を知ってしまい、早季達の平和な日常が徐々に歪んでいく…
というストーリーになります。一見ファンタジーかと思ってしまうかもしれませんが、ストーリーを追っていく内に間違いなくSFだと感じると思います。
また全26話でありながら12歳の一部、14歳の二部、26歳の三部と上手く三部構成にされており、主人公達の不安や緊張に世界の謎がストーリーが進むにつれて徐々に膨らんでいき最後に弾けていくその感じは、さすがの日本SF大賞受賞作品が原作! 圧巻です!
もちろん限られたアニメの尺なので細部は原作に劣ってしまいますが、それでも名作である事には変わりませんよ♪
Warning!!
電脳コイル
次にご紹介するのは「電脳コイル」になります。
2007年にNHK教育にて全26話が放送された本作ですが、同年の数々の賞を受賞しSFアニメの名作と言われて本作を挙げる人はかなり多いと断言できるほどの名作w
電脳技術が普及している近未来。『電脳メガネ』と呼ばれる眼鏡型のウェアラブルコンピュータが小学生にも普及している世界で、小学生の主人公達がトラブルに巻き込まれていく…
というストーリーなのですが、一言でジブリ版攻殻機動隊とでも表現すると割としっくりくる作品ですw
主人公が小学生なのでほのぼの作品かと思いきや、都市伝説の核心に近づくにつれてどんどん、ホラーじみてきます。当時小学生だった人からしたら軽くトラウマを刻みつけられたのではないかと考えてしまう程の怖さですが、本作はそんな『トラウマ』がキーワードだったりします。
攻殻機動隊を引き合いに出しましたが電脳の表現としてはVRよりもARに近く、あるかもしれない未来の技術としての面一つとっても独特な世界観があります。
そして個人的にはマスコットポジションでもある電脳ペットのデンスケが最高に可愛いのもツボだったりしますw
ギャグありミステリーありホラーあり、そして淡い恋もありと全26話の中に沢山の要素が詰まった名作ですので、未だ観ていない方には是非とも観て頂きたい1作です!
シャングリ・ラ
最後にご紹介するのは「シャングリ・ラ」です。
2009年に池上永一氏の小説を原作として全24話で放送されました。
21世紀半ば、ヒートアイランド現象で四季を失い熱帯と化した東京が舞台。第2次関東大震災も起こっており東京は都市機能を失っている中、都市再生として打ち出されたアトラス計画によって生み出された激しい貧富の格差に異議を唱える反政府組織の若き総帥・北条 國子(ほうじょう くにこ)が世界の隠された謎に触れていく…
というストーリーになりますが、ここまで紹介してきた中で最も王道なSFバトルアニメと言える作品です。
原作から細かく変更が加えられているアニメ版ですが、それでも本筋は外さず自称美少女の主人公である國子が画面を駆け抜けます。
現在でも評価が分かれる作品で周囲の評価に流されて敬遠している人もいるかもしれませんが、個人的には隠れた名作として自信を持っておすすめしたい作品です!
ちなみに…
最後に
如何でしたでしょうか?
振り返っておすすめ作品を見てみると、気が付いたら5作品中4作品がディストピア物と言えなくはないという現状に自分でも驚いてしまいましたw
私の友人はかつて「SF作品は小難しい専門用語が多いから観ていて疲れる」と言っていましたが、実際そういった理由でSF作品を敬遠している方は多いのかもしれません。
とはいえどんな作品にしろ専門用語や独自設定というものはあり、ファンタジー作品でもそういった専門的な設定が作品を面白くしている要素の一つと取れるとは思いませんか?
それに、案外作品に没頭していると専門用語などは自然と頭の中に入ってきたりしますよねw
これを機会にSF作品に触れてくれる人が1人でも増えてくれると、ファンとしては嬉しい限りです♪